今日は読書感想の日です。今日読んだのはオルコットの『若草物語』です。4人の女姉妹が心身ともに成長していく1年を描いた小説です。
当時の女子たちは作中の4姉妹が身近な存在として、それこそ少女漫画を読むぐらいのノリで楽しんだ作品だと思います。今回はこの作品に対する感想です。
基本的には非常に読みやすいです。それでいて中身がないわけではありません。
根っこにあるのがジョン・バニヤンの『天路歴程』(筆者未読)という作品であり、説教くさいレベルで教訓的な話もしっかり入ってきます。
単なる娯楽の領域を超えた教養小説としての側面はがっちりあって、読みやすさと教養のバランスがよいです。教養小説入門にも良いと思います。
難点は、元々がキリスト教的色の強い作品の影響が強すぎるかな?と思う時が多々あること。まあダンテの『神曲』よりはマシですが…(笑)。
とはいえ、それらを無視しても十分エンターテイメントとして楽しめると思います。
何より驚いたのが前回読んだ『ウォールデン 森での暮らし』のソローが、著者のオルコットと知り合いだったということですね(笑)。どこで繋がっているんだか…。
ちなみにこういう著名人同士の繋がりって結構ありますよ。ゲーテとシラー、ガンジーとトルストイとか。ワーグナーとニーチェなどなど。こういう繋がりを探して楽しむのもまた一興かと思います。