こんばんはまたまた読書感想です。今回読んだのは川上稔さんの『砂糖の世界史』です。砂糖を中心に歴史を解説する本です。歴史書に分類される本だと思います。
それで私事で恐縮なのですが、今後は読書の内容を中心に据え、更新頻度を下げていこうかと思います。正式決定ではないので、また改めて決定したのちに告知します。
それでは本編に参りましょう。今回もよろしくお願いします。
本著で語られる歴史は砂糖が主役なので、どうしても内容が大航海時代~アメリカ合衆国誕生ぐらいに偏ります。これだけは頭に入れて読みたいです。
とはいえ狭い分野にフォーカスしただけあり、出来は良い部類かと。「何々が起こった原因の影に砂糖あり」みたいな話や考察もなかなか面白かったです。
岩波でジュニア文庫、日本の方のベストセラーと…少し怪しい香りがしましたが、予想外に良かったです。これは間違いなくほめています。
苦言を呈するなら砂糖を中心にフォーカスしたわりに近代の著述が少ないこと。コカ・コーラ社成立以降の話や、近代の砂糖と政治の話とかもう少し読みたかったです。
とはいえフォーカスした狭い範囲の部分はなかなかに濃い話が読めたなと思います。十分に面白かったです。キンドル無料の中では良い部類かと思います。
本作がベストセラーとなったのは、近年の作品で馴染みやすい文体なこと。あと身近な存在である砂糖にフォーカスしたこと。この2点に尽きると思います。
中古価格もさほど崩れていないことから、本著の実力のほどが伺えます。ワゴンセールに投げ売られる類の本でないことは明らかです。
なかなか良かったので資料的価値から持っておきたいと思える本でした。安くでみかけたら買うと思います。